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焚き火台の選び方

  • 作成日
  • 編集日2024-07-08

素材や大きさ別の特徴やキャンプスタイルに合った選び方や注意点を紹介。

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概要

焚き火台は種類も多く、強みや目的に合わせて、作られているので自分にあった焚き火台を探すのもキャンプの楽しさの一つです。
またキャンプ歴が長くなりキャンプスタイルの変化や増加により、買い足していく傾向が強いキャンプ道具でもあります。

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情報が古い物もありますが、焚き火台の重さやサイズを比較できるページも参考にしてみてください。

素材別の特徴

ステンレス

80~90%以上の焚き火台がコレ。錆びない、歪まない、熱に強い万能な素材です。

チタン

ステンレスと2択になる2強の素材です。
ただし嗜好品の傾向が強いのでステンレス製の類似品と比べると割高になります。
ステンレスよりも軽く強度もあり肉薄にできるので、軽量化目的の焚き火台が多いです。

スチール

アイアン・鉄・スチールと呼ばれる金属です。※ステンレススチールはステンレスです。
上記チタンの正反対でステンレスよりも重く柔い金属なので、焚き火の熱で歪まないように肉厚になる傾向が強く、重く大きい物が多いです。
また錆びる素材なのでガレージブランドが鉄フェチ向けに作っている事が多く、有名メーカーからはほぼ出ていません。

アルミ

アルミは焚き火の熱に耐えられないので、アルミ製の焚き火台は基本的には存在しません。(アルミのクッカーも空のまま焚き火に当てていると穴が空きます)
が、アルミの部品を含んでいる時に「素材:アルミ」と書かれることがあります。
特に火床がメッシュの物は、メッシュはステンレスだが足がアルミだからアルミ製と謳ったりします。

よくある焚き火台の種類

企画や浸透している種類と言うよりも、こんなの多いよねと言う自己流の区分けです。
もちろん下記で紹介する焚き火台に該当しない物も多いです。

ピコグリルタイプ

言わずもがなのピコグリルを模造したタイプの焚き火台。
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軽い、コンパクト、組み立て楽、薪を選ばない、吸気良好など良いことずくめですが、見て分かる通り耐久度はありません。
火床の左右で炎と熾火を使い分けたり、料理もし易いので使い勝手の面では最強と言わざるを得ないレベル。

火床は消耗品ですが、月1キャンプでキャンプ中ずっと焚き火していたとしても交換するほど使い込むのは大変です。
ちなみに正規ピコグリルよりも後発の模造品の方が使い勝手は良いです。輸入品を相手にニーズに合った機能や値段を日本向けに後追い設定できるので当たり前ではありますが…

メッシュ火床タイプ

火床部分がステンレスのメッシュになっているタイプの焚き火台。
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曲げたり丸めたりできるメッシュの特徴を生かした超コンパクトに特化した焚き火台が多い。
また壁となる部分がないので縦横無尽に薪を焚べられる強みも大きいです。

こちらも火床は消耗品ですが、ピコグリル系よりも消耗は激しいです。
組み立て式のものは"なんとか形を保っている"という物も多いので風や移動には注意が必要。

皿型タイプ

シンプルイズベストを追求した焚き火台。
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単純な火床に足が付いてるだけのような焚き火台で、組み立てが楽で収納時は比較的薄くなる。
火床が広く壁になる部分が無い物が多いので、乗せる薪も選びません。

使い勝手は火床によってまちまちですが、基本的には汎用の五徳を乗せられないので料理に不向きなことが多いです。

フル機能タイプ

「こんな使い化も出来ます」がいっぱい。
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中にはアタッチメントが別途必要だったりしますが、機能に優れた焚き火台です。
機能面も器用貧乏ではなく使い勝手も良いものが多いです。
吸気のことも考えられていたり、料理がしやすかったりで、「火を操作できない、五徳が合わない」などのまどろっこしさがないので初心者には最適な焚き火台です。

ですが設営が面倒だったり収納で場所を取ったりかさばる物が多いです。
あとキャンプで大事な"自然感"が弱いです。

プレート組み合わせ型

複数のプレートを組み合わせてお椀やお皿型に組むタイプの焚き火台。
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コンパクトに収納できる割に、組み立てた時に大きくなる。
焚き火台によって大きさや深さがまちまちなので、吸気が悪い物もあれば良いものもあったり、見た目は似ていても使い勝手はそれぞれで違います。

浅い焚き火台は薪がはみ出て五徳の邪魔になるので、料理をするには背の高いスタンドタイプの五徳などを使うか熾火にするなどの小手先を使う必要がある。

折りたたみ式の箱型

折り畳める箱型の焚き火台。
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ウッドストーブに限りなく近いような焚き火台で、折りたたんで小さくなるのでハイキング中のちょっとした火元に最適。
焚き火台を朝から使っていると撤収が大変なので、朝は折りたたみ式でコーヒーやホットサンドメーカーを使うなんて人も多い。

コンパクトが売りですが、組立時も小さいので注意。
拾える枝等にちょうどいい大きさなので、市販の薪は短く切る必要があったりとキャンプでメインで使うには心もとない。

ウッドストーブ型

丸い筒状のストーブ。
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厳密には焚き火台ではないかもしれませんが、上記箱型の親的な存在。
二次燃焼などの構造にしやすいので、小枝でも強めの火力を出せてちょっとした湯沸かしに最適。
この火力を活かして、朝の残った炭の焼却炉として使う人もいます。

筒状なので煮炊きは出来ますが焼き料理には不向きです。
山に出向くことが多い人は1個あると便利ですが、キャンプでは補助的な立ち位置。

変わり種

特異な形の焚き火台たち。
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他の焚き火台とは一線を画する独自性に特化した焚き火台。
使い勝手が悪そうな焚き火台が多いですが、不便を超えたその先に満足感が待ってます。
焚き火台への愛が必要。

大きさの目安

薪の側面が触れる部分(*1) が300mm~400cm前後あるとソロキャンプでベストサイズ、というのを基準に「小さい」か「大きい」を選んでみましょう。
*1 平らな焚き火台なら火床、立てかけるタイプなら壁面、斜めに寝かせる焚き火台なら壁面と火床
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サンプル

焚き火台の大きさの目安を300mm~400cmとしているのは、LからMのクッカーが130~150mm前後の直径で、薪の長さがだいたい300mm前後が多いので、薪を短く切る必要がなくクッカーを置いても窮屈にならないを理由としています。
ノコギリで薪を短く切る作業はなかなかに骨の折れる作業なので避けたいのと、炊飯と料理を同時に出来るとなにかと便利です。

また大きさの目安や他の道具との使用感はSNSで写真を探して見てみると、イメージが湧きやすくなります。

小さい焚き火台

小さい焚き火台はゆっくりと焚き火を楽しむのに向いていますが、箱型だと露出する火が少ないので、第一優先が「持ち運びやすさ」という方にオススメです。
300mmよりも少し小さい程度であれば、ソロキャンプでも低燃費で焚き火を楽しめますが、焚き火で料理や常に火を楽しみたいという人には不向きです。

またチェアーに座っていると目線から下すぎたり作業で手を伸ばす必要があるので、自分のキャンプスタイルに合っているかも考慮しましょう。

大きい焚き火台

不便と思うことが少ない代わりに、持ち運びが大変だったり燃費が悪かったりします。
場所を取るのもそうですが、重いというのもネックの一つです。
焚き火台にもよりますが汎用品の五徳が合わないことも多いです。

ですが大きい焚き火台が一つあれば、仲間内や家族で集まって火を囲めるのでオススメです。
一人でしっぽりもいいですが、夜が更けて子供が寝たような時間にお酒やツマミをちびりちびりと屠るのもキャンプの醍醐味です。

吸気効率について

吸気効率については小さい穴1つでも変わってくるので、使ってみないとわからないとしか言えませんが、高火力(吸気効率が良い)・低火力(吸気効率が悪い)についての特徴は以下になります。

高火力の焚き火台

燃費が悪いが吸気を気にして薪をイジったり火吹棒をすることなく勝手に火を上げてくれて、火を操るテクニックも必要なく楽に焚き火ができます。
火力が高いので冬キャンプでは簡易暖房として活躍してくれます。
また撤収時の燃え残りの炭が少なく済みます。

ですが薪の消費が激しく火力も上がりがちなので注意しましょう。
大きさにもよりますが複数人で囲む用や、料理をパパっと終わらせたい時に活用しましょう。ラ
また火力が高すぎて薪がすぐに燃え尽きてしまうので熾火が作りにくいといったデメリットもあります。

低火力の焚き火

じっくりと燃える火を少ない薪で楽しむ、THEソロキャンプ的焚き火が出来ます。
料理を熾火でしっかり作りたい方にはオススメです。

ですが火を操るテクニックも必要で、料理時の火力の調整や火が消えないように薪の配置を調整したりする技術がないと使い勝手の悪さが目立ちます。
ただでさえ吸気が悪いのに熾火が通気口を塞ぐ構造の物も多く、廃炭の排出も多めです。

二次燃焼とは

焚き火は煙を上げて燃えますが、通常この煙には可燃性のガスが含まれています。いわゆる不完全燃焼
この煙は通常は空に逃げていきます(*1)が、このガスを逃さずに再度燃やす(二次)構造の物を二次燃焼と呼びます。
*1 煙は高温でないと発火しないのと、薪の燃焼でガス部分は酸欠状態のため。

煙はそのままでは燃えないので、吸気する際に焚き火の熱で空気を高温に温めて送ることによって煙が燃える仕組みです。

メリットは少ない薪で火力を出せる、煙・火の粉が少ない、炭・灰が残りにくい。
デメリットはコンパクトにしにくい、箱や筒型になってしまう。

焚き火台の選び方

冒頭でも言いましたが焚き火台は買い足していく傾向が強いので、決め打ちの1個と言うよりもキャンプスタイルに合った物汎用的に使える物を目安に選んでみましょう。

火を眺めたい

壁面がないタイプ

火を眺めるのに使うのであれば壁面がないタイプがオススメです。
上記の区分だと皿型タイプやプレート組み合わせ型が向いています。
他の焚き火台と比べると料理面では劣りますが、炎全体を見ることが出来て薪の焚べ方も自由自在です。
また皿型なら収納に場所を取らず設置も楽なので、夜中にひょいっと出してきて火を愛でるなんてこともしやすいです。

料理がしたい

デフォルトで五徳付き

料理のしやすさで言うと、汎用品の五徳では「安定しない、薪や焚き火台が邪魔になる、火が当たりにくい」などちょっとした不満が出て来るので、付属やオプションで専用の五徳がある焚き火台がオススメです。
大きさもクッカーが2つ置ける300mm以上のものにしましょう。

またダッチオーブンを使う場合は足腰が強いフル機能や皿型がオススメです。
鍋にはトライポッドが使えると保温をしながら料理や焚き火を楽しむことが出来ます。
フル装備タイプのものは吸気効率を熟考された物も多く炭への着火も楽な物が多いです。

料理も焚き火も欲張りたい

汎用品が後付けで使える焚き火台

上記の2項目を参考に取捨選択しましょう。
オススメはグリルスタンドトライポッドなどの調理用の汎用品が後付けで使える焚き火台です。
焚き火台にごちゃごちゃ付いていないので火を眺めるのも楽しめて、汎用品を使うことで料理も快適に行えます。

ただし焚き火台や汎用品に企画サイズが無いので、使用を想定して買うのは難しいので焚き火台が大きすぎない、突飛な形をしていないに注意して選びましょう。
サイズの数値だけ見ても焚き火台も汎用品も立体的な形なので「合うと思ったのに干渉する」ということが多いので、合うサイズよりも気持ち大きいサイズを選びましょう。

ソロキャンプにぴったり

横長で300mm以内の焚き火台

ピコグリルなど横長の焚き火台はコンパクトな割に、使用できる面積が大きいのでソロキャンプに向いています。
丸型の物なら多少小さいくらいのサイズで丁度良いです。

また上記で記したベストサイズ以内の大きさであれば持て余すことなく、使い勝手も持ち運びも利点が多くなります。
300mm前後だと隣の芝生が青く見える時もありますが、実際使うと「結局300mm前後が楽でいい」と気づきます。

「コンパクトだけど~」のような機能面で優れて見える焚き火台は、器用貧乏なところもあるので注意しましょう。
見た目が良い、コンパクトで軽量、機能面、などどこに力を入れた焚き火台なのかも考えて選んでみましょう。

チェアで使いたい

高さ200mm以上の焚き火台

高さは焚き火台全体ではなく火床までの高さが200mm以上を意識しましょう。
なかなかその高さを記している商品は少ないので、全体のサイズから推測しましょう。
200mm以下が「使いにくい、不便」というわけではありませんが200mm以上だと楽です。

また高さを取るために金属製のテーブルを台として使う場合もありますが、下記の項目に当てはまると焚き火の熱でテーブルが歪んでしまうので注意しましょう。

  • 下に熱が籠もりやすい焚き火台
  • 焚き火台の足が短い
  • テーブルが薄い

歪んでも使えないほどではないですが組み立て式のテーブルの場合は難儀することもあります。

みんなで囲みたい

丸型か正方形

大きさは400mm以上だと人数分の料理やつまみの保温に使えるのでオススメです。
人数にもよりますが4~5人であれば500mmあると何が来ても対応出来るレベルだと思います。

また夜中になると各自余った薪を持ち寄ってきたりもするので、吸気効率の良い物だと焼却炉として役に立ちます。

コンパクトに収納したい

重さに注意しましょう

今の焚き火台はどれもコンパクトを意識している商品が多いので、あからさまな物を選ばない限り収納サイズで困ることは無いと思いますが、重さはまちまちなので注意しましょう。
軽くしたいならピコグリルタイプで、プレート組み合わせ型は厚みがあるものが多いので重さには注意しましょう。

バックパックに入れる際は2Kgでも他のキャンプ道具と比べた時に重く感じます。
他の持ち物と背負う時間にもよりますが、安物のバックパックではショルダー部分が破れる危険もあります。