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パラコードの扱い方

  • 作成日
  • 編集日2024-07-08

メンテンス、まとめ方、末端処理などパラコードの扱い方について解説。

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概要

パラコードの保管や扱い方についてまとめています。
一般的なことも多いですが場所や長さによる使い分け等の参考にしてください。

注意事項

パラコードの注意点は一般的に想像できる認識と同じですが、盲点になっていることもい多いのでおさらいしておきましょう。

鋭利なものに当てないパラコードの中身は細い糸の集合体なので、少しの切れ目が致命傷になり得るので注意しましょう。ナイフはもちろん尖った岩などにも注意。
踏まない踏むことで目に見えない内部の痛みの発生や、地面の鋭利な箇所に当たることによる外傷の可能性もあります。
急に力を加えない急激に力を加えると通常以上の負荷がかかるので、上記の様な外傷を悪化させたり劣化部の断線にも繋がります。
熱にさらさない合成繊維のロープは熱で簡単に溶けたり固まります。見た目溶けていなくても硬化した部分は強度が落ちて断線の危険があります。
濡れたままにしない濡れることで滑りやすくなり強く結べずに解けたり、濡れたままにしておくとパラコード自体の劣化にも繋がります。

商品によって変わることがありますが、一般的にパラコードの耐用年数は4~5年と言われているので、耐用年数を過ぎたら買い替えるようにしましょう。
パラコードの疲労の蓄積による破損・断線は結ぶ時ではなく、強い風に煽られた時などの負荷がかかったときに発生します。
なので意図していない時に急に切れたりするので注意しましょう。

保管方法

基本的には高温多湿と日光を避けて保管していれば問題ありません。
合成繊維のロープは総じて紫外線に弱いので直射日光には気をつけましょう。
濡れたパラコードを乾かす際も日陰干しにしましょう。

保管時にパラコードの長さごとに小分けしてまとめたり、まとめ方に変化をつけると、使用時にどれがどの長さか迷うことがなくなるのでおすすめです。

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短くまとめる / 上で結ぶ / 中央で結ぶ

また密閉される箱や防水の袋で保管すると湿気がこもるので、袋に入れる際は綿の袋やメッシュのものにしましょう。

痛みなどのチェックは使用後でもいいですが、キャンプ前の道具をまとめる際にチェックすると予期せぬ断線を防ぐことができます。

まとめ方

ロープは絡まりやすいので、まとめ方も覚えておきましょう。
頻繁に起こる訳ではありませんが、まとめる時は"よじれ"が起きないように注意して、よじれを見かけた時は面倒くさがらずに直しましょう。

キャンプ撤収時は面倒になってぐちゃぐちゃと丸めただけで持ち帰ってしまうこともあると思いますが、丸めただけでは"よじれ"が起きやすくパラコードへのダメージへと繋がるので、帰宅して保管する時には綺麗にまとめるようにしましょう。

1. 輪にして折りたたむ

短い場合は適当な長さで折り曲げてもいいですが、4M以上の長いロープの場合は、輪になるように親指の付け根から肘を周回させるようにして折りたたむと、早く正確に畳むことができます。
長さが短い場合はパラコードを引っ掛ける場所使ったり、クライミング用等の場合は両足の膝を使うなど、長さによって周回させる箇所を調整しましょう。

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輪にしたままでは解けてしまうので、下記の「結びやすい棒結び」か「解きやすい引きとけ結び」で結びます。

2-A. 簡易棒結びでまとめる

長さの調整や結びが簡単で、見た目もすっきり見える結び方。
複数本での長さの統一も簡単なので、全長別で長さを変えて区別する方法もやりやすい。

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束ねたパラコードの先端を束に周回させる
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先端を周回部にくぐらせて締める

本来の棒結びは束の長さと同等くらい周回させますが、その分手間も増えるので束の中央部だけ巻く簡易版がオススメです。
周回が短い分、解けやすいということもありませんが、両端の輪の部分が大きくなるので物に引っかかることが多いので注意しましょう。

2-B. 引きとけ結びでまとめる

パラコードの太さにとらわれずに汎用的に使える結び方ですが、長さが必要なのでまとめ方や長さを調整するようにしましょう。

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束ねたパラコードの先端付近で輪を作る
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長く余っている方の中央部を輪に通す
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輪から出た箇所を引っ張って締める
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完成時の比較

輪に通した方の先端を引くことで簡単に解くことができて利便性が高いですが、簡単に解けてしまうので何かに引っかけたりすると、意図せず解けてしまうので袋等での保管が推薦。

また束の太さと長さによっては結びにくいので、慣れるまでは計算しながら束ねる必要があります。
細く長く束ねることで結びやすくなりますが、パラコードの全長によってはそれすら難儀なときもあります。
自分の希望通りの長さに調整が難しく複数本の長さを揃えるのも難しい。

このようにパラコードの保管には使い勝手が悪かったりしますが、テントやタープに付けっぱなしのガイロープなどでは使い勝手が良いので適材適所で使い分けましょう。

余っているパラコードのまとめ方

使用分を切った後の余っている保管用パラコードのまとめ方は、収納バンドを使うと楽にまとめられます。
購入時に付属しているタイプもありますが、ロールタイプなどの場合は短くなった時にまとめやすくなるので常備しておくと便利です。家庭利用にも使えるし。

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メンテンス

使用前や使用後にパラコードを端から端までチェックして不具合がある場合は治すようにしましょう。
またチェック時に布や軍手を手にすることで、パラコードの汚れを一緒に取ることもできます。

メンテナンスと言っても基本的にはチェック・拭く・カットの3つになります。
チェックポイントは下記の5点。

よじれ具合パラコードでは起こりにくいですが、キンク(よれ・よじれ)がある場合は真っ直ぐに直しましょう。
傷・ほつれ傷やほつれは高負荷時に断線することがあるので見つけた場合は必ず該当箇所を切り取るか新調しましょう。
外皮のずれ末端処理ができていない時に中の芯がずれ出て、片方の末端が外皮だけになっていないかチェック。
硬化・溶けキャンプでの使用中に熱で溶けていたり硬化している部分がないかチェック。
見つけた場合は該当箇所を切り取るか新調。
変色・腐食同時保管している他のキャンプ道具の液体や錆などがついていないかチェック。
見つけた場合は該当箇所を切り取るか新調。

末端処理

上の「外皮のずれ」でも紹介したように、末端処理ができていないと芯がずれて外皮だけになってしまいます。
パラコードの強度は外皮3割:芯7割とも言われるので下手な傷よりも断線の危険が高いので末端処理は必ず行いましょう。

やり方ははみ出ている部分をカットして、ライターで炙るだけと簡単です。

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端から端まで芯が通っているのを確認して、はみ出ている芯を切る。
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末端にライターの火を当てて外皮を溶かす。

1の芯を切る時に外皮とピッタリに切るのではなく、1~2mm余分に切ると外皮を溶かした時にはみ出さずに処理できます。
ピッタリの状態から少し引き出して切った後に、ペンなどで押し込めば中に戻すことができます。
外皮が溶ける → 短くなる → 芯がはみ出る

2で溶かす時に、溶け始めたらライターの足などで溶けた部分を潰してやると簡単に口が塞がります。

他にも見た目がキレイになるやり方としては、熱したカッターで切る方法や、熱収縮チューブで止める方法もあります。