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カンブリアンランタン / マイナーズランプ

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カンブリアンランタンやマイナーズランプのスペックや小ネタなどを解説

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概要

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炭鉱でのガス爆発を防ぐために作られ、電灯の登場とともに廃れていったランプ。

スペック

明るさ現行の物はオイルランタンレベルだが、ビンテージ品はZIPPOより明るい程度
照射360°照らせる
燃料ホワイトガソリン、パラフィンオイル
燃費悪くはないがキャンプでは明るくしがちなので消費しがち
収納小型で突飛な形でもないので収納しやすい
手軽さZIPPO感覚で点火できるが、メンテナンスは必要
耐久度点火部分の故障は付き物だが修理が可能
燃焼音裸火なので静か
光源安定天候にも左右されずに安定している
本体入手新品も中古も多いが、どこでも変える程ではない

機能・構造

構造的にはまさにZIPPOのそれで、下部に燃料を入れて燃料が染み込んだ芯にフリント着火で火を付けて光源とする物。
上部はガス爆発を起こさないように金網が何層にも重なってる。

燃料は基本はホワイトガソリンでも灯油でもパラフィンオイルでも大丈夫です。
ただしガソリンや灯油は煤が多かったり危険性も高いので、販売店からはオススメされていません。
ただこれはヴィンテージの安全灯に対しての情報なので最近のカンブリアンランタンはホワイトガソリンNGかもしれません。

名称について

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L:デービー灯 | R:ウルフ灯

まず呼ばれる名称が多く、鉱山ランプ・揮発油安全燈・ウルフ灯・デービー灯・カンブリアンランタン・マイナーズランプなど呼ばれています。
広義の正式名称としては安全灯かな?

マイナーズランプ

鉱山で使用するランプのことを指して鉱山ランプマイナーズランプと呼びます。
マイナーランプと言われることも多いですが正式にはマイナーランプ。
認知度が低いという意味のマイナー(Minor)ではなく、鉱山労働者(Miners)のことなのでマイナー

1815年:デービー灯

マイナーズランプの中でも炭鉱ガス爆発を防ぐ機構の安全灯が開発される。
発明家の名前からデービー灯とも呼ばれる。

1860年:カンブリアンランタン

エヴァントーマスという人がCambrian Lamp Worksという安全灯の会社を設立。
後にウィリアムズという人と共同でThomas & Williamsという会社に変更。
また社名を変えE.Thomas & Williamsとなる。

1883年:揮発油安全燈・ウルフ灯

デービー灯でガソリンが使えるように改良した物を揮発油安全燈が開発される。
こちらも開発者の名前からウルフ灯とも呼ばれる。
揮発油とはガソリンのこと

ちなみにウルフ灯が出るまでにクラニー灯やパーディ灯やミューゼラー灯などなど色々開発されています。
またウルフ灯を作ったウルフさんの意思は今でもWolf Safety Lamp Companyというメーカーとして生きています。

その後

そして上記の色々な名称は電灯の到来とともに廃れていき、廃止されてからも製造を続けてる唯一の会社E.Thomas & Williamsの名称が定着し、色々な場所でE. Thomas & Williams Ltd Cambrian Lamp Worksと謳っていたのでカンブリアンランタンの名称も残りました。

ですがカンブリアンランタンという名称は誤訳か俗称で、「Cambrian lantern」という名称を使った安全灯はありません。

資料

E. Thomas & WilliamsとCambrian Lamp Worksの当時の資料はここで見れます。
またウルフさんのヒストリーはこちら

E. Thomas & Williamsタイプのマイナーズランプが好きで個人輸入も得意な方はDavy Lampsというサイトがオススメです。