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生木で焚き火をする方法

  • 作成日
  • 編集日2024-07-03

生木の説明や水分量の多い木でも上手に着火する方法を解説。

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生木とは

生木とは薪として販売されている木ではなく拾った木のことを指し、広義では拾った・切ったばかりの木、根を張って生きている木のことを言う。

通常薪として販売されている木は1~2年乾燥させて燃やすのに適した水分量になっています。
しかし生木は水分を多く含んでおり着火しにくく火も消えやすい上に煙や煤も多いんです。
生木を燃やしているとシュワシュワ言ったり煙が多いのは木の中に含まれている水分が沸騰蒸発してるから。

生木は沸騰した水分が切り口から溢れてくるほど水分を含んでいるので、市販の薪に慣れてると着火剤を使ってもなかなか着火できない人もいるくらい火付が悪いんです。
ちなみに生えてる状態で含水率150~80%、市販の薪で含水率20%くらい。この含水率は木によって違い、針葉樹の方が多く含まれている。

薪の種類

このページで使用している薪の名称イメージのまとめです。
こちらを参考にして読み進めてみてください。

火口ライターで簡単に火が着くような素材。木とは限らない
焚付炭として残らずに燃え尽きるような木や枝。親指くらいの太さ
炭として残る太さの木。枝と呼べない太さ

詳しくは木の種類については木・薪のページも参照してください。

焚き火の準備

市販の薪はバトニングなどで割った細めの薪に着火剤などで火を付けるだけでよく燃えてくれますが、ただ着火剤を置く程度ではすぐに失火してしまうことも多いのが生木。

生木に火を付ける時に重要なのが焚付けや火口を大量に用意すること。
量は拾う木の種類や含水率にもよりますが、初心者の内は3~4種類の焚付けを用意すると失敗すること無く着火できるはずです。

まずは余るくらい大量に焚付けを用意するようにして、経験を元に量を減らしていきましょう。
ただし山によって燃えにくい木が多かったり、日陰が多く含水率が高いなど違いがあるので要注意。

薪の種類

集める薪の種類の候補としてはこんな感じ。
これは多めに区分けしているので経験がある方は減らしてみましょう。

火口焚付
麻縄小枝割った薪
着火剤フェザースティック市販の薪レベルの枝
爪楊枝くらいの枝指くらいの枝手首くらいの枝
樹皮松ぼっくり
枯れた葉

着火に失敗する人は焚付けに火が移る前に失火しちゃう人が多いイメージなので、慣れるまでは火口も多めに用意して焚付けにしっかり火を移しましょう。
火が付いてからの数十秒が1番難しく、1分も火を保てたら太い薪に火を付けるのは余裕のはずです。
初心者の内は4~5分燃やし続けられるくらい大袈裟に焚付けを用意しても大丈夫だと思います。

枝の選び方

枝を拾う時に注意するのは、グニャッっと曲がる枝は水分量が多いのでポキッと乾いた音がする枝を優先して拾うこと。
また葉っぱも緑色の葉は水分があるので茶色くなってる物を拾うようにしましょう。

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最初の内は着火剤を小さく千切ったもので練習すると挫折しにくいのでおすすめです。そのくらい最初の火が肝心で挫折ポイントなんです。

枝の量

大きさ別でまとめた枝を拾う量の目安です。
上記でも書きましたが、一概に言えないので目安として参考にしてみてください。

太さ長さ
鉛筆くらいの枝手の親指と小指までの長さ両手で掴める量
親指くらいの枝指の先から肘までの長さ両腕で抱きかかえられる量
腕くらいの枝指の先から肘までの長さ好み

フェザースティック

フェザースティックを使用する場合は、フェザーの細かさ多さ上手さにもよりますが、3~4本ないとそのまま失火してしまうことが多いです。
またフェザースティックにする枝自体の太さも重要で、慣れが必要なので経験を積みつつ勉強していきましょう。

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余談

直火の場合は焚き火をする場所も多少関係してきて、地面が冷たいとそれだけ熱量を地面に盗まれてしまうので多少着火しにくっかったりもします。
下記でも書いていますが対策としては薪を地面に並べてその上で火を起こせば熱量を奪われなくて済みます。
炭の格言にある「夏下冬上」ってやつに似た感じですね。

薪の組み方

薪の組み方でも吸気に優れた高火力型や、薪の節約になる低下色型など特性もマチマチなので下記記事を参考に高火力型で組んでみましょう。

生木に着火

生木で焚き火をする時は以下の3点に気をつけてみてください。

  • 生木を下にして上に種火を作る
  • 細い枝は密着させる
  • 斧やナイフでささくれを作る

生木を下にして上に種火を作る

生木を火床として上で火をつければ、生木から出る煙(可燃ガス)をそのまま上にある種火の燃焼に使えるテクニックです。
これにより煙も少なく効率よく燃やすことが出来ます。
また上記でも記した「地面に熱量を奪われる」の対策にもなります。
できるだけ太い薪を火床として使いましょう。
ただし火力が落ちると煙くてたまらないので注意。

細い枝は密着させる

生木は水分の蒸発に熱量を使用してしまい鎮火しやすいので、細い枝などは火と火が密着するように隙間なく配置してお互いの熱で熱量を上げてあげる必要があります。
たとえ1個の火力がライター程度でも何個も合わされば炎になるイメージです

細い枝はチマチマ焚べるのではなく、手に持って火口の火で一気に着火させてから酸欠なんて気にせずそのまま火口の上に乗せちゃいましょう。
焚付のような「着火性は高いが火力が弱いもの」は酸欠するまえに火が付くので、たくさん焚べて火力を上げましょう。火が着いていない状態だと置いた場所の火が消えてしまうので、必ず焚べる枝に少し火を着けてから乗せること。
この大量に投入する方法は火力が上がるので、着火時だけでなく「どうにもこうにも煙くてたまらんっ!」て時に煙を消すのにも有効です。

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斧やナイフでささくれを作る

あとは斧やナイフでささくれを作って火が着きやすい部分を人為的に作る方法。フェザースティックでもいいし、ただのささくれでもOK。
ラーパネンヴァルケアやラコヴァルケアというフィンランド式のウッドストーブの要領。

7:28~の映像で手に持ってる方の丸太に切れ込みが入ってるのがわかると思います。
こんな感じにささくれとささくれをコンニチワさせて火を付けると、火と火が密着しつつ酸素もいい感じに摂取できて燃やしやすくなります。

まとめ

生木は酸素をけっこう必要とするので火吹き棒でフーフーするのもいいですが、そこで上がった火をちゃんと次の燃焼に使えるように上記のことを試してみましょう。
1番大切なのは着火してから1分間火を保てるような焚付けを揃えられるか。
あと火が落ち着くまでは触らないこと。ついついイジりたくなっちゃうけど小さな火がバラけて熱量も火力も分散してしますので我慢あるのみ。

慣れちゃえば何で火が付けられなかったんだろうって思うくらい簡単にできるようになります。

ちなみに火が消えやすいのは水分量が多いだけではなく水分を蒸発させるのに熱量を使っちゃうから。
熱量が低いことで煙が多いし不完全燃焼が起きて煤が多くなる原因にもなってるんです。
焚き火の基礎知識のページも是非見てみてください。

薪は三度人を暖める

古いことわざで「薪は三度人を暖める」ってのがあります。

  • 薪拾い・薪割りで暖める
  • 薪を燃やして暖める
  • その火で作った料理で暖める

イイハナシダナー。