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野山でのトイレ事情

  • 作成日
  • 編集日2024-07-04

野山での野糞や野ションなどのトイレ事情からバイオトイレや役立つ情報を解説

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概要

キャンプ場ではなく、人が管理していない野山や自分で所有している山などのトイレが無い場所でのトイレ事情のお話。
野営などのキャンプだけでなく、登山やハイキングでも役に立つトイレスキルです。

野糞や野ションも「穴を掘ってする」だけではなく、自然を大切にするための技術やマナーがあるのでしっかり勉強しておきましょう。

野糞

基本的に排泄物は川などにするのは良くないことです。
これは"穴を掘って埋めたが増水で流された"というのも含まれるので、野糞をする場合は水源から50mは離れた場所で行うようにしましょう。
排泄物自体の汚染もありますが、排泄物に含まれる寄生虫による汚染もあるので必ず守りましょう。

穴掘り

排泄の穴も10cm以上掘ることで地中のバクテリアに分解されやすくなるので必ず深めに掘ること。
何度も用を足す場合はより深く掘って土を被し被し行い、色々な場所で用を足すのは避けましょう。

また糞をする時に開ける穴の直径を20cm程度にして、両足のかかとを穴の中心線に合わせてしゃがむと、丁度よく糞を穴に格納することが出来ます。

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トイレットペーパー

使用済みのトイレットペーパーは土に還りにくいので燃えるゴミとして捨てるか、焚き火で燃やして処分するのもマナーです。
モンベルなどから「自然分解されやすい」と言われる天然素材だけで作られたトイレットペーパーも売られていますが、値段が割高な割には「持ち帰りましょう」と謳っている商品なのでオススメしません。

うっかりトイレットペーパーを忘れた場合は、葉っぱ・丸い石・樹皮や手洗いなどで代用が可能です。もちろんこちらも各自で処分して自然に還さないようにしましょう。
葉っぱは種類によってはお尻を傷つけたりもするので、詳しくない人や心配な方は手洗いが推薦されています。

分解について

糞を土に埋めた時に分解するのにかかる時間は夏場で1ヶ月程度かかり、冬場は分解が遅いので春頃までかかるそうです。
なのでその時期が過ぎるまでは無闇に同じ場所でしないようにしましょう。

上記で出た「自然分解されやすいトイレットペーパー」でも4~5ヶ月はかかるそうです。

野ション

尿は糞に比べて簡単にできるので、そこいらにしてしまいがちですが野ションも注意が必要です。
尿には有機物やカルシウムが含まれており、処理をしっかりとしないとそれらが尿石という化合物を生成して悪臭の原因になります。
また糞と混ざっても悪臭の原因になる成分を生成するので、糞と尿はできるだけ別けてするようにしましょう。
いわゆる "臭い公衆トイレ" の匂いの元は尿なんです。

なのでなるべく尿が貯まる場所や石などにかけないようにし、し終わった場所に水をかけて薄めるのも大切です。
また「肥料!肥料!」と尿を植物などにかける人がいますが、肥料としては高濃度なので直接散布してしまうと逆に枯れる可能性もあるのでこれもNG。
使用用途や薄め方などにもよりますが尿を肥料として使うには3~40倍に薄める必要があります。

トイレの設営

人のいない野山であればあまり気にしなくても良いかもしれませんが、目隠しや椅子を作ることで快適なトイレにすることが出来ます。
よくあるのはタープで囲いを作成してその中で用を足す方法。
出るまでに時間のかかるならお尻を虫に刺されから守るためにも囲いは欲しいところ。
最近では簡易的な囲いポンチョ型の目隠しも販売されています。

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また下記画像のような跨いでお尻を乗せるような簡易的な椅子を作ると、長時間かかる人でも楽にトイレを済ますことが出来ます。

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バイオトイレ・コンポストトイレ

主に所有地への設置型になってしまいますが、バイオトイレやコンポストトイレと言われる、オガクズなどの木質材と糞をかき混ぜて水分を吸収させつつ分解させるトイレもあります。

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水分と電気を使わない構造でも作れるので山の中などのトイレに活用され、糞の水分を吸収させることにより悪臭が無くなるので下手なトイレよりも臭いがしないんだとか。
また糞が発酵するので使用後は肥料にもなり一石二鳥。
キットなども売られていたり、簡易的で良ければ地中におがくずトイレなどを埋めて使用することもできるので、自分の土地を持っている方は活用してみましょう。
詳しく知りたい方やキット販売のことはecoばかクリエイションさんのサイトを見てみましょう。

豆知識

野山でのトイレで役に立つ豆知識を少しご紹介。

トイレットペーパーの持ち運び

トイレットペーパーが場所を取るからとティッシュペーパーを使用する方もいますが、警視庁からトイレットペーパーのコンパクトな持ち運び方が紹介されています。
災害時に話題になったやつですね。

尿意を抑える方法

プラシーボ効果の影響も大きそうな応急処置程度の方法ですが、手に尿意を抑える「液門」というツボが存在します。
手の小指と薬指の根本の間にあり、このツボを息を吐きながら押すと体内の水分調整機能が働き尿意が抑えられるそうです。

女性ならバップフォーレディという尿意を抑える薬が存在しています。
このバップフォーレディを男性が服用すると排尿困難や尿閉のリスクがあるそうなので、男性は服用しないようにしましょう。

海外の登山では

海外の登山での話になりますが、海外では日本よりも「山で人の目の行き届かない場所に行く」という行為がすごく危険視されている国が多いので、排泄行為も人から見える場所でするそうです。
もちろん全身露出した状態ではないですが、話し声が聞こえるような距離感の岩や倒木の陰でするそうな。

がけ崩れや雪で滑るなどもそうですが、アメリカで例えると「登山=熊」と言う人も多いくらい外国では野生動物の被害も多いので、たしかに人気のない場所には行きたくないですね。

最後に

今回は野糞のことを書きましたが「みんな山で野糞をしよう!」と言っているのではなく、どうしてもしてしまう場合は自然と人を気遣う方法でやりましょうということなので、無闇矢鱈に野糞はしないこと。
通報や出動は稀中の稀ですが、緊急時だったとしても殆どの場合は軽犯罪法違反になります。
さらに場合によっては浄水汚染、器物破損、公然わいせつも追加されます。