ブッシュクラフトとは

ブッシュクラフのあれこれを解説。疑問解消や知識増加に。ビバ・ブッシュクラフト。
こちらの記事とは別に、道具やクラフトについてまとめた記事を作成予定です。
乞うご期待!
ブッシュクラフトってなに?
まずはブッシュクラフトのことを簡単に説明。
だいたいの人が「サバイバルみたいなキャンプでしょ?」って認識だと思いますが、個人的にはその認識でOKだと思ってます。
ブッシュクラフトという名の通りブッシュ(低木・木・やぶ・未開地・奥地)でクラフト(物作り)することなので、それをキャンプの一貫として行うならば”サバイバルみたいなこと(クラフト)をするキャンプ”でハズレていないと思います。
ブッシュクラフトをしている人のことを「ブッシュクラフター」と言い、ブッシュクラフト由来の事柄を「ブッシュほにゃらら」と呼ぶ傾向にあります。お茶なら「ブッシュティー」など。
生活
もうちょっと詳しく説明するとブッシュクラフトはキャンプスタイルの一種ではなく、自然にあるものでクラフトをする生活のことを指す(らしい)。
キャンプやBBQの様な "行動" を元にした言葉ではなく、冒険やサバイバルの様な "シチュエーション" を元にした名称なので「これがブッシュクラフト」という定義がない感じ。
キャンプでなくても自宅の庭に自然にあるもので小屋や小道具などをクラフトしていればそれもブッシュクラフトと言えます。

また生活なので1回で終わりではなく「今回はスプーンを作って次回はフォークを作る」と続けていくものでもあるので、道具を単に "使う" だけでなく "知る・作る・直す" まで広げるのもキャンプとブッシュクラフトの違い。
そして生活として自然に溶け込むのもブッシュクラフトのモットーなので、登山用品のようなカラフルな色ではなく山に溶け込む配色の物が好まれています。
北欧由来
ブッシュクラフトはスウェーデン、デンマーク、フィンランドなどの北欧に伝わる文化なので、北欧の伝統に習った風習や道具を多く見かけます。
ですが上でも言ったとおり生活のことなので変に "ブッシュクラフト用の道具" とか "北欧の伝統" という風に北欧由来に縛られなくても大丈夫です。
北欧には北欧の生活、そして日本では日本の生活をするのがブッシュクラフトと言えるでしょう。
北欧由来の物で言えばプーッコというナイフやククサというコップなんかが有名。


キャンプとの違い
結局キャンプとブッシュクラフトって何が違うの?って方に簡単な表を作ってみました。
あくまでもブッシュクラフトだとこういうことが多いよねってイメージに近いので鵜呑みにしないように。
ブッシュクラフト | キャンプ | |
---|---|---|
場所 | 野山 | キャンプ場 |
薪 | 拾う | 購入 |
火起こし | 極力便利な物は使わない | 着火剤やライターを使用 |
座る場所 | 地べた | 椅子 |
焚き火 | シェルターの目の前 | テントが溶けない距離 |
道具の素材 | 天然繊維を多く使用 | 金属や化学繊維を多く使用 |
道具の管理 | 修理して長く使う | 壊れたら買い直す |
道具の入手方法 | 拾う・作る | 購入 |
道具の量 | 必要最低限 | 便利なものを多く使用 |
配色 | 自然に溶け込む色 | 自由 |
ロープ | 色々な結び方を使用 | 最低限の結び方を使用 |
キャンプとブッシュクラフトの大きな違いは人が管理しているキャンプ場でやるか、自然のままの野山でやるかというシチュエーションだと思っています。
なので山を歩けて現地調達しやすい道具になったり、危機管理能力などの知識や、準備・後始末の技術も必要になって来ます。
あと個人的にその時のしたいことに合わせて道具を変えるって所も一般的なキャンプと違うかなーと思う部分。
ブッシュクラフトでは「テントを持って火起こしを自然の物で」や「火起こしは簡単にしてシェルターを作る」みたいにやりたいことに合わせて持って行く道具を変えることが多いです。
またブッシュクラフトでは薪は拾う物なので行く山によって倒木や火口の量や種類も違い、大きいのこぎりが必要な山だったり着火剤が必要な山だったり意図して無くてもけっこう変わるもんです。
ブッシュクラフトの個人的解釈
個人的には "生活 = 成長" と考えていて、知識・経験・継続・共存の4つからなる生活をすることで成長して、さらに豊かな生活をする。といった認識。
知識・経験・継続・共存を言い換えるとこんな感じ。
- 方法や道具について調べる "調査"
- 実際に手を動かして行う "行動"
- メンテナンスや修理をする "管理"
- 自然・人・動物と共に思いやる "協力"
そして1番は自然と共存する精神が強いのがブッシュクラフトならではだと思ってます。
ブッシュクラフト流火起こし
火起こしもブッシュクラフトでは大切な技術。
自分の中では火起こしの種類を下記の3パターンで考えています。
- 着火剤を使用
- 着火具を使用
- 自然の物だけ使用
そしてこの中の「着火具を使用」「自然の物だけ使用」の2パターンがブッシュクラフトで大事になってくると思ってます。
着火具で火起こし
これは主にフェロセリウムロッドを使用しての着火のことだけど、雨の日や火口の質が悪い場合はライターでの着火も難しい。
火起こしの知識があれば割と簡単にできるのが利点。


自然の物で火起こし
こちらは火打ち石や、自然の火起こし道具を作成して使うやり方。
自然の火起こし道具は下記の4つ。
- きりもみ式
- ひもきり式
- 弓きり式
- 舞きり式
火起こしの知識はもちろん道具の使い方の経験も必要で慣れるまでは火種すら作るのが難しい。






中には「初日にフェロセリウムロッドで火起こしして、その火でチャークロスを作って次の日に火打ち石で火起こし、最終日は弓ぎり式の火起こし道具を作ってそれで火起こし」なんて人もいる。
※チャークロスは布を炭化させた火口のことで、布状の炭みたいな感じ。
火を起こす技術には方法・火口・木の種類など多くの知識も必要です。
着火しやすい木、濡れた薪の扱い方、火口の使い方、薪の組み方など着火の知識は恐ろしく広いので覚悟しておきましょう。
またブッシュクラフトと言うからにはフェロセリウムロッドの成分だったり、なぜ火打ち石は火花が飛ぶのかなど道具の知識もつけたいところ。
火口や焚き付けのことは「木や薪のこと」の記事や木の図鑑を参考にしてみましょう。
また着火は知識だけあっても意外と着火できない人も多いんです。
薪の水分量や天候や焚き付け・火口の種類なんかで着火はガラリと性格を変えてくるので経験あるのみです。
生木で焚き火のことは「生木で焚き火」の記事を参考にしてみましょう。
雨の降り始めで火が消えないようにする、雨が降り続いている時に濡れた薪で火起こし、火を長持ちさせる方法など、いつどんな状況・道具でも火を起こせるようになるのが一人前なので毎回いろいろな方法でチャレンジしてみましょう。
火口や焚き付けのことも上記の「木や薪のこと」の記事を参考にしてみましょう。
ブッシュクラフトの刃物
クラフトをするのに使うメイン道具の刃物ちゃん。
主に手斧・ナイフ・のこぎりの3つで、縛る以外のことならほぼこの刃物だけでできちゃうからブッシュクラフトの命のようなもの。
もちろん研ぎ方や形状による使い勝手の違いなんかを調べることもブッシュクラフトの一貫です。
ナイフ
ブッシュクラフトではクラフト・料理・果実や山菜採りなど万能に使うナイフだが、機能的な物ではなくシンプルな小型・薄型の物が好まれる。
本場北欧のブッシュクラフターなら上記でも出たプーッコというナイフ。
個人的に好きなのは和の物のアイヌや漁師が愛用のマキリナイフ。
あとは日本刀を折った残欠と呼ばれる物に柄や鞘を着けたナイフも使いにくいけど愛用しています。



もちろん定番にとらわれずにTHEアウトドアナイフみたいなハンティングナイフでもOK。
ただし耐久性的にホールディングナイフ(折りたたみ式)や刃の薄すぎるナイフをメインで使うのは避けたほうが良いかも。
トライスティック
またナイフを買ったらトライスティックで色々な切り方を身につけるのもブッシュクラフトの第一歩。
切り方はもちろん、研ぎの精度やそのナイフでどんな切り方がやりやすいのかなどを判断するのもトライスティックの醍醐味。
なかなか筆が進んでないけどトライスティックのページも読んでみてね。
ブッシュクラフトなだけに、ヤスリを研いでナイフを自作(クラフト)する人も多い。
クラフトナイフ
ブッシュクラフトではクラフト用のちっこいナイフも必需品。
最初は無くてもいいけどクラフトを始めたら絶対に持っておきたい品。
こちらも北欧由来ならフックナイフやカービングナイフ。
筆者は和の物で攻めているので彫刻刀やのみなんかを使っています。




手斧
手斧の大きさは使い道によって大小様々で、クラフトで使うならハチェットと呼ばれる小さめの230~240mm前後のもの。
薪割りであればアウトドア用などの350~400mm前後。


とは思うけど使いみち次第なのでまずは定番所で350~400mmくらいの斧で良いと思います。
クラフトを始めてクラフト用に使用するなら刃が薄めの軽い斧の方が振りやすい。
キャンプ場で売っている乾燥させた薪とは違い硬かったりするので「バトニングでいいや」みたいに思わないように。
研ぎ
個人的には大きさよりも刃を付けることが大事かなと思う。斧は "重さと刃幅で木を割る" 使い方が一般的だけど、クラフトの荒削りなどでも使ったりするので "刃で切る" ができるように刃を付くように研ぐのもブッシュクラフトならではかも。
太くて硬いからこれがけっこう大変。初心者はナイフを研ぐのと同じに考えないほうがいいかも?
斧用の砥石でもいいけど、鎌用の砥石なんかがあると便利。
のこぎり
基本は薪の切断ではなく倒木の切り出しでの使用が多いので、キャンプで使用する物よりちょっと長めがおすすめ。
とは言ってもキャンプで使っているのこぎりがあればそちらでも十分。
後は行く山や対峙する倒木を見定めて判断しよう。
バックソー
なんといってもブッシュクラフトと言えば自分でクラフトする分解式のバックソー。

クラフト初心者にももってこいで、木材を選ばない、大げさな下処理・後処理いらず、簡単構造、パーツが分かれているので失敗しても初めからやり直しにならない、等なかなか作りやすい一品。
それでいてこだわり出せば、長さや幅の設計や左右の均等感などを突き詰めて上級品にもできる奥の深さ。
糸鋸用の替刃なんかでも対応可能だけど、バックソー用のものと比べるとだいぶ貧弱なので注意。バックソー用に売られている刃を購入しよう。
そんなバックソーも人気だけど本場北欧では意外と日本製のシルキーも人気なのでこいつもおすすめ。
ブッシュクラフトでの狩猟・釣り
極力荷物を少なくするブッシュクラフトでは狩猟や釣りも醍醐味の一つ。
狩猟は日本では「わな猟免許」や「狩猟免許」などが無いと難しいので少数派ですが、ブッシュクラフトの一環として狩猟している方もいます。
トライスティックなどで練習するノッチにも罠で使用する物が多く取り入れられています。

とは言え、ブッシュクラフトの影響で猟を始める人よりも、普段猟をしている人がブッシュクラフトに取り入れるというパターンの方が一般的なイメージ。
釣り
ブッシュクラフトで一般的な猟といえば釣り。
魚相手でもやはり罠での捕獲より純粋に釣る人の方が多め。
ガチンコ漁や石打漁という名前の水中の石を別の石で叩くだけの道具無しで捕獲する方法もあるが日本では禁止されているので注意。漁目的でなくとも川や湖に無闇に石を投げたりしないこと。
ブッシュクラフトは人気のない場所で行うことが多いので、怪我などの緊急事態時のためにも頭の片隅に入れておくといいかも。
果実・山菜取り
猟とは少し違いますが、ブッシュクラフトでは山に生息している果実や山菜を使用することも多いです。
有名なものだと「ブッシュティー」と呼ばれる針葉樹やミントの葉から作るお茶がある。
果実だとブルーベリーの実はわかりやすいので採取する人も多いですし、詳しい人なら山野草やキノコなんかも取りますが、知らない物は取らないようにしましょう。


ブッシュクラフトのトイレ
ブッシュクラフトはキャンプ場とは違い人の手が届いていない場所で行うので、トイレのことももちろん勉強が必要です。
野糞や野ションと言われ「人の目のない場所で穴を掘ってする」というのが一般的な知識だけど、自然を大切にするためのルールやマナーがあるのでしっかりと知識を身に着けて野糞マイスターになりましょう。
野糞
基本的に排泄物は川などにするのは良くないことです。これは"穴を掘って埋めたが増水で流された"というのも含まれます。
なので野糞をする場合は水源から50mは離れた場所で行うこと。
汚染の原因としては排泄物自体もそうだが寄生虫などによるものもあるので必ず守ること。
排泄の穴も20cm以上掘ることで地中のバクテリアに分解されやすくなるので必ず深めに掘ること。
何度も用を足す場合はより深く掘って土を被し被し行い、色々な場所で用を足すのは避けましょう。
使用済みのトイレットペーパーは土に還りにくいので、燃えるゴミとして捨てるか焚き火で燃やして処分するのもマナーです。
うっかりトイレットペーパーを忘れた場合は、葉っぱ・丸い石・樹皮や水での手洗いなどで代用が可能です。もちろんこちらも各自で処分して自然に還さないように。
野ション
尿は糞に比べて簡単にできるので、そこいらにしてしまいがちですがこちらも注意が必要です。
尿には有機物やカルシウムが含まれており、処理をしっかりとしないとそれらが尿石という化合物を生成して悪臭の原因になります。
また糞と混ざっても悪臭の原因になる成分を生成します。
いわゆる "臭い公衆トイレ" の匂いの元は尿なんです。
なのでなるべく尿が貯まる場所や石などにかけないようにし、し終わった場所に水をかけて薄めるのも大切です。
また「肥料!肥料!」と尿を植物などにかける人がいますが、高濃度なので直接散布してしまうと逆に枯れる可能性もあるのでこれもNG。
使用用途や薄め方などにもよりますが尿を肥料として使うには3~40倍に薄める必要があります。
トイレ設営
人のいない野山であればあまり気にしなくても良いかもしれませんが、目隠しや椅子を作ることで快適なトイレにすることが出来ます。
よくあるのはタープで囲いを作成してその中で用を足す方法。
出るまでに時間のかかるならお尻を虫に刺されから守るためにも囲いは欲しいところ。
最近では簡易的な囲いやポンチョ型の目隠しもあるんだとか。


また下記画像のような跨いでお尻を乗せるような簡易的な椅子を作ってみるのもブッシュクラフトならではといった感じ。
ただしロープワークに慣れていない人は、結びが解けた時にお尻が悲惨なことになるので注意。

バイオトイレ
主に設置型担ってしまいますがバイオトイレやコンポストトイレと言われる、オガクズなどの木質材と糞をかき混ぜて水分を吸収させつつ分解させるトイレもあります。


水分と電気を使わない構造でも作れるので山の中などのトイレに活用され、糞の水分を吸収させることにより悪臭が無くなるので下手なトイレ取りも臭いがしないんだとか。
また糞が発酵するので使用後は肥料にもなり一石二鳥。
キットなども売られていたり、簡易的で良ければ地中におがくずトイレなどを埋めて使用することもできるので、自分の土地を持っている方は活用してみましょう。
詳しく知りたい方やキット販売のことはecoばかクリエイションさんのサイトを見てみましょう。
最後に
今回は野糞のことを書きましたが「みんな山で野糞をしよう!」と言っているのではなく、どうしてもしてしまう場合は自然と人を気遣う方法でやりましょうということなので、無闇矢鱈に野糞はしないこと。
通報や出動は稀中の稀ですが、緊急時だったとしても殆どの場合は軽犯罪法違反になります。
さらに場合によっては浄水汚染、器物破損、公然わいせつも追加されます。
余談として登山の話になりますが、「山で人の目の行き届かない場所に行く」という行為がすごく危険視されている地域では、排泄行為も人から見える場所でするそうです。
ブッシュクラフトができるキャンプ場
タイトル詐欺みたいになっちゃうけど、基本的にはキャンプ場でブッシュクラフトはやるべきではないと思ってます。
自然物が少なくそもそも出来ないのもそうですが、自然物は山では無限でも管理されている場所では有限なのでそれを使うのは良いことではないかと。
例え管理者に許可を取っていても他人が見て勝手に真似をしたり「あそこでブッシュクラフトしてる人いた」と噂が立つのも管理者にとっては嬉しい話ではないでしょう。
ブッシュクラフトを知らない人が間違った方法で真似てしまうと怪我や火事を起こす危険もあります。
もちろん管理者が「ブッシュクラフトできます(していいですよ)」と謳っていたら別ですが。
ブッシュクラフトができる場所
じゃあどこでブッシュクラフトできるの?って言われると "許可をもらっている野山" としか言えません。えぇ、こういうWEBという公の場では "許可をもらっている野山" としか言えません。えぇえぇ。
日本の土地は「共有地」と「私有地」がありますが、法律上?ブッシュクラフトができるのは「火気の使用許可がある共有地」か「許可をもらっている私有地」の2つになります。
そんな場所無いに等しいですが問題を起こさなければ罰するに至らない場所はあるみたいですね。ボソッ
基本的に野山や河川敷などの場所はクローズドな情報で口頭で伝えられる場所なのでSNSやWEB上で場所が特定されるような発言や発信はやめましょう。
ブッシュクラフトの始め方
ここまで読んできたけど実際にブッシュクラフトを始めにはどうすればいいの?という方向けに説明。
個人的には "似た行為" だろうが "もどき" だろうが各々好きなようにブッシュクラフトをしてもらってもいいと思いますが。
ブッシュクラフト準備編
まずはブッシュクラフトに行く前の準備から。
全てきっちりかっちりでなくても、キャンプをしながら少しずつ準備を進めてブッシュクラフトっぽくしていくのも楽しみ方の一つ。
1.知識
道具よりも先にまずは知識の準備をしましょう。
もちろん今まさに読んでいるこの記事も準備の内です。
勉強的な意味としての知識じゃなくても、いろいろな記事や動画を見て何がしたいのか、何ならできるのかを知るのも大事なこと。
2.場所探し
1番ネックであり1番大事なこと。
基本的には地図を見れば判断できたりもしますが、上でも書いたようにここでは "許可をもらっている野山" としか言えないので超アナログな方法を紹介。
キャンプ場や河川敷などのキャンプOKな場所に出向いて "野営してそうな人" や "オフロード車の人" と仲良くなって「オススメの野営地知ってますか?」と聞くことです。
だいたい上記の人達は野営地に詳しかったりするので、教えてもいい人と判断してもらえれば教えてもらえるはずです。
ただし自分のテント周りが汚かったり声がうるさかったりなど迷惑な一面を見せると「知らない」と一蹴されるので、ブッシュクラフターとしての自覚を持って行動してから声掛けをしましょう。
3.装備
ブッシュクラフトをするのに必要最低限の装備はもちろん、野営地の特徴からもしっかり判断しましょう。
特定の虫が多い場所ならその虫にピンポイントで効く物や、駐車場から歩く場合は軽量化など。
"ブッシュクラフト=クラフト" という認識で、クラフト道具を集めがちですが、最初の頃は意外と場所選びや薪拾いなどやることが多くてクラフトまで手が回らない人も多いので、持っているキャンプ道具を活用しながら自然と調和したキャンプをしに行くという認識で選んでみましょう。
個人的に必要最低限と思う装備は以下の10個。
- それっぽいテント
- ナイフ
- のこぎり
- 斧
- 麻縄
- フェロセリウムロッド
- クッション
- トイレットペーパー
- 浄水器
- エイドキット
ブッシュクラフト感を出すための最低限なので、これだけ持っていけばいい・これを持ってればいいというリストではないので注意。
これがあればブッシュクラフトっぽいことできるよねってイメージ。
刃物は薪拾いや切り出しに使用。
麻縄があればだいたいの物はクラフト出来るので持っておきたい所。
ブッシュクラフトは地べたスタイルなのでクッションやマットは必須かな?と個人的意見。
野山には水道水など皆無なので浄水器も欲しい。
人が少ない山中ではキャンプよりも怪我の恐れが多いのでエイドキットも必須。ポイズンリムーバーなんかは特に欲しい所。
浄水器やエイドキットに関しては下記記事も見てみましょう。
逆に使わないことでブッシュクラフトっぽくなるキャンプ道具はこちら。
- イス
- テーブル
- コット
- 焚火台
- シングルバーナー
- ペグ
- ペグハンマー
- アルミポール
これもブッシュクラフトっぽくなるイメージなだけなので注意。
筆者も腰のためにロータイプのイスや、もしもの時のペグは持って行っています。
いる物いらない物のことを簡単にまとめると "地べたスタイルでやるとブッシュクラフトっぽいよね" って感じ。
最初にブッシュクラフトっぽい道具を揃えるよりも、まずブッシュクラフトを始めてみてから何が必要なのかを判断するのも大事です。
斧やナイフを新調してみたけど使い方と合わなかったなんてことも多々あるので。
最初の内はキャンプ用として持っていた道具でも、ブッシュクラフトにハマってく内に地味色の物や用途にあった物に買い換えることも多いハズ。
4.予備装備
もしもの為に持っておく道具も選別しておきましょう。
特に未経験だと "着火剤持ってこなかったのに火起こしできない" なんてことも起こり得るし、雨で難易度が高くなったりするので火起こし道具はカバンに忍ばせておきましょう。めんどくさい時楽できるし
あとは地べたスタイルでしようとしたら思いの外腰が痛かった時などのためにイスなど。
予備装備の選び方としては自分がしたいことやスキル・装備の充実度などを考慮して選びましょう。
ブッシュクラフト実行編
実施にブッシュクラフトを行う方法。
と言ってもこうしろってことでは無いんだけどね。こういうことするんだくらいに見てください。
場所探し
野営地に着いたらまずは色々な場所探しをします。
探す場所としては下記の3つかな。
- 基地となる場所
- トイレ
- 薪拾い
もちろん既にキャンプをしている人や痕跡があれば基地はそこでもOK。
あとは腰を据える場所の周りの立地を知ることで、野獣出現や災害など何か合った時に有利になるので、帰路への色々な道中を調べておきたい所。
シェルターを張る場所の探し方としては水場が近くにあり倒木(薪)も落ちている場所。
背の高い木が屋根になっていたりする場所も選びがちだけど、場所によっては虫が落ちてくる場合もあるので注意。特にヤマビルはエグいです。
水場との距離は雨が降って川が溢れても影響がない程度には離れましょう。
あとは場所によっては野鳥などの撮影やモトクロスや人の通り道などもあるので、周りの人・動物・環境に配慮した場所選びをしましょう。
またトイレとなる場所は立地によっては数分歩くこともざらなので、近さなどで選ばずに人の迷惑にならない場所を探しましょう。
水場と近いとカエルやサワガニが遊びに来ちゃうし、虫も湧いたりするので少し離れるのが鉄則。
クラフト
各々好きなクラフトをしてみましょう。
簡単な物だとリフレクターやペグなど。バックパック用のハンガーはロープと枝1本でできるのでこれもオススメ。
ナイフ使いになれているならポットハンガーにもトライ。




二股に分かれている枝があれば重宝するので薪にせずクラフトに使うのが鉄板。
まずは「クラフトって言うには恥ずかしい」程度のことから初めてみましょう。自分でこさえたものでキャンプをするのはワクワクしますよ。
お片付け
ブッシュクラフトで大事なのは自然との調和。なので片付けもしっかり行いましょう。
ブッシュクラフターも心に刻んでいる海外の屋外倫理にLeave No Trace(リーブノートレース)という言葉があります。日本語で痕跡を残さないといった意味で、火の跡や人のいた跡を無くして元通りにして帰りましょうといった感じです。
ゴミを残さないのは勿論、薪を拾いすぎて大量に残したり、クラフトした物を残したりなども止めましょう。
また倒木や生えてる物に関わらず木や石を傷つけたりするのもNGです。
Leave No Traceの精神として、自分の出したゴミや汚れだけでなく元からあるゴミなども拾うのが立派なブッシュクラフターと言えるでしょう。
焚き火の後始末に関しては以下の記事を参考にしてみてください。
ブッシュクラフト関連YouTube
あまりYouTubeは見ないのです詳しくはないのですが、 "おすすめで表示されたからには人気であろう" YouTubeをご紹介。
基本英語ですがブッシュクラフトは言葉の壁を超えるので安心してください。
Oizumi Bush n' Blade
フィンランドでBushn' Bladeというカスタムナイフメーカーやネイチャーガイドをされている方で、ブッシュクラフトやナイフのレクチャー・メイキングの動画をアップされています。
日本語でブッシュクラフトを"本格的に"解説してくれている数少ない方。ここ数年では親の顔より見た顔。
オススメの動画
人に薦めるときには「ブッシュクラフトの教科書」と紹介しているくらいなので、「この動画がオススメ」というよりも「とりあえず全部見ろ」精神なので、僕が初めて観た動画をご紹介。
DonVonGun
個人的に大好きなおっちゃん。黙々とノスタルジックに撮ってると思ったらいきなりヘビメタよろしくはっちゃけたりする。
ワンちゃんと色々なパターンのブッシュクラフトをしたり、キャビンをクラフトしたり。
カービングのインストラクターをしていたりするのでクラフトの技術もピカイチ。
オススメの動画
3日間ブッシュクラフトをしている動画のロケーション1の動画。この後のロケーション2、ロケーション3も必見。
Bertram - Craft and Wilderness
無言で黙々と作業している姿を撮る系。スキルレベルが高すぎて逆に参考にならない系ブッシュクラフター。
元ブッシュクラフトのインストラクターで、木彫や鍛冶などブッシュクラフトに関連することを職業にしているのでとにかくスキルも設備も超高度。
オススメの動画
デンマークで6日間ブッシュクラフトをしている動画。掲載時で2522万回再生。
TAアウトドア
この方もキャビンを作ったりしている方。
釣りのチャンネルもやってるらしい。
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ポーランドの軍幕でブッシュクラフトをしている動画。
Far North Bushcraft And Survival
ブッシュクラフトのスキルを探しているとよく見かける方。見るブッシュクラフト動画というよりも知るブッシュクラフト動画。焚き火関係が多め。
英語で解説しているので多少英語の知識も必要。リスニングに慣れている方なら気合と根性で理解できる…はず?
オススメの動画
本当に自然にあるものだけで火起こしをする動画。これぞ火打ち石だ。おっちゃんの髭が火口にしか見えない。