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ブッシュクラフトとは

  • 作成日
  • 編集日2024-07-05

ブッシュクラフのあれこれを解説。疑問解消や知識増加に。ビバ・ブッシュクラフト。

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ブッシュクラフトってなに?

キャンプをしている人は「サバイバルみたいなキャンプ」という認識だと思いますが、個人的にはその認識でOKだと思ってます。
ブッシュクラフトは名前の通りブッシュ(低木・木・やぶ・未開地・奥地)でクラフト(物作り)することを指してます。
なのでそれをキャンプの一貫として行うならば、”サバイバルみたいなこと(クラフト)をするキャンプ”でハズレていないと思います。

またクラフトは「物作り」と訳すことも出来ますが、「手技」「手腕」と言った技術という意味で訳すことも出来ます。
なのでブッシュクラフトは「未開地で生活する技術」という意味もあるんです。
当サイトのブッシュクラフト関連の記事では、「知識をつけましょう」と口酸っぱく言っているのはこのためです。
ブッシュクラフトっぽい絵面を真似るだけでなく、スキルアップしていくのがブッシュクラフトです。

ちなみにブッシュクラフトをしている人のことを「ブッシュクラフター」と言い、ブッシュクラフト由来の事柄を「ブッシュ○○」と呼ぶ傾向にあります。お茶なら「ブッシュティー」など。

ライフスタイル

もう少し踏み込んで説明すると、ブッシュクラフトはキャンプスタイルの一種ではなく、生活のことを指すライフスタイルのことです。
なのでブッシュクラフトと言うライフスタイルの中でキャンプをしているんです。

キャンプやBBQの様な "行動" を元にした名称ではなく、冒険やサバイバルの様なシチュエーションを元にした名称です。
「これをしたらブッシュクラフト」という定義は明確にはありません。

生活なので1回やってで終わりではなく「今回はスプーンを作って、次回はフォークを作る」と続けていくものでもあります。
なので道具を単に使うだけでなく知る・作る・直すまで広げるのもライフスタイルとしてのブッシュクラフトでもあります。

SNSに捕らわれて「小さいテントに地べたスタイルで木のリフレクターを作るのがブッシュクラフト」などと考えてしまいがちですが、大きいテントやチェアも使いますし、クラフトしないこともあります。
またキャンプではなく、自宅の庭に自然にあるもので小屋や道具をクラフトしたりするのもブッシュクラフトと言えます。

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camp fire - Bushcraft Days

ブッシュクラフトらしさ

とは言えブッシュクラフトらしさは存在しています。

ブッシュクラフトは「自然と共に生きる」をモットーとしているので、自然の物でクラフトしたり、登山用品のようなカラフルな色ではなく山に溶け込む配色の物を使う傾向があります。
この山に溶け込む配色は自然との調和の意味もありますが、動物を驚かさないという意味も含まれています。

またブッシュクラフトはブッシュクラフトはスウェーデン、デンマーク、フィンランドなどの北欧に伝わる文化なので、北欧の伝統に習った風習や道具を多く取り入れられています。

北欧由来

上記の通り北欧から広まったブッシュクラフトなので、北欧由来の道具や習慣を多く見かけます。

北欧は日照時間・湿度・気温など日本と違うので、それに合わせてキャンプの仕方も変わります。
夏場は日照時間が長いのでランタンを使わない人も多く、湿度も低いので湿気対策や虫対策も日本より緩かったりします。
また「ブッシュクラフトらしい料理」と呼ばれるのも、バノック(パン)などの北欧らしい料理が多いです。

北欧由来の道具で言えばプーッコというナイフやククサというコップなどが有名です。

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また寒い地なので他の動物の毛皮より防寒性に優れているトナカイの毛皮をマットとして使います。
トナカイは生息地でもあり、インテリアとしてもポピュラーなので取り入れられた北欧らしい道具と言えます。

北欧由来のメーカーで言うと、スウェーデン発祥のFJALLRAVEN(フェールラーベン)というメーカーが気に入られています。
日本でブッシュクラフトと言えばフェールラーベンと言ってもいい程に親密なメーカーです。

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ですが上記でも言ったとおりブッシュクラフトはライフスタイルなので、変に "ブッシュクラフトの道具" や "北欧の伝統" という風にブッシュクラフトらしさに縛られなくても大丈夫です。
北欧には北欧の生活、そして日本では日本の生活をするのがブッシュクラフトと言えるでしょう。

ブッシュクラフトの個人的解釈

個人的にですが、ブッシュクラフトはしたいことに合わせてスタイルを変えるという所が一般的なキャンプと違うと感じている部分です。

ブッシュクラフトでは「居住区は道具に頼って、クラフトに時間を使う」「シェルター作りに時間を使い、火起こしは簡単に済ませる」のように、やりたいことに合わせてスタイルや道具を変えることが多いです。

また私はライフスタイルの解釈を "生活 = 成長" と考えています。
調査・経験・継続の3つを繰り返し、生活をさらに豊かにする。といった認識です。

調査方法や道具について調べる "知識"
経験実際に手を動かして行う "技術"
継続メンテナンスや修理をする "管理"

個人的解釈

結局キャンプとブッシュクラフトって何が違うの?って方に簡単な表を作ってみました。
あくまでSNS等でよく見かけるブッシュクラフト像というイメージなので鵜呑みにしないようにしましょう。

ブッシュクラフトキャンプ
場所野山キャンプ場
拾う購入
火起こし技術を使う着火剤やライターを使用
焚き火の場所シェルターの目の前テントが溶けない距離
座る場所地べた椅子
道具の素材天然繊維を多く使用金属や化学繊維を多く使用
道具の管理修理して長く使う壊れたら買い直す
道具の入手拾う・作る購入
道具の量バックパックに入る量車に積める量
配色自然に溶け込む色自由
ロープ色々な結び方を使用最低限の結び方を使用

キャンプとブッシュクラフトの大きな違いは、人が管理しているキャンプ場自然の野山でやるかというシチュエーションだと思っています。
なのでブッシュクラフトでは山を歩きやすいように道具が減り、現地調達も活用することが多くなるのが「サバイバル寄り」と言われる所以です。
道具だけでなく山での危機管理能力や、自然を大切にする後始末の技術も必要になります。

ブッシュクラフトの刃物

ブッシュクラフトでは、ナイフ・ノコギリ・斧をキャンプよりも頻繁に使用し、使い方や使用する種類も違ったりします。
また上記3つの他にもクラフトに使用するフォークナイフやドリルもあります。

詳しくはブッシュクラフト向きのナイフの大きさや斧の種類からクラフト用の刃物まで解説しているページを参照ください。

ブッシュクラフトでの狩猟・釣り

極力荷物を少なくするブッシュクラフトでは狩猟や釣りも醍醐味の一つです。
日本で狩猟をするには「わな猟免許」や「狩猟免許」など免許が無いと難しいので少数派ですが、ブッシュクラフトの一環として狩猟している方もいます。
トライスティックなどで練習するノッチにも罠で使用する物が多く取り入れられています。

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とは言え、ブッシュクラフトの影響で猟を始める人よりも、普段猟をしている人がブッシュクラフトに取り入れるというパターンが一般的なので、「こういう猟があるのか」くらいの知識でも大丈夫です。

釣り

ブッシュクラフトで一般的な猟といえば釣りです。
魚相手でもやはり罠での捕獲より純粋に釣る人の方が多め。

ガチンコ漁や石打漁という「水中の石を別の石で叩くだけ」の、道具無しで捕獲する方法もありますが日本では禁止されているので注意しましょう。
漁目的でなくとも川や湖に無闇に石を投げたりしないこと。
ブッシュクラフトは人気のない場所で行うことが多いので、緊急時のために頭の片隅に入れておく程度にしておきましょう。

果実・山菜取り

猟とは少し違いますが、ブッシュクラフトでは山に生息している果実や山菜を使用することも多いです。
有名なものだと「ブッシュティー」と呼ばれる針葉樹やミントの葉から作るお茶。
果実だとブルーベリーの実はわかりやすいので採取する人も多いですし、詳しい人なら山野草やキノコなども取りますが、知識がないと危険なので知らない物は取らないようにしましょう。

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ブッシュクラフトのトイレ

ブッシュクラフトはキャンプ場とは違い人の手が届いていない場所で行うので、トイレのことも勉強が必要です。
野糞や野ションと言われ「穴を掘ってする」というのが一般的な知識ですが、自然を大切にするためのルールやマナーがあるのでしっかりと知識を身に着けて野糞マイスターになりましょう。

詳しくは野山でのトイレ事情のページを御覧ください。

ブッシュクラフトができるキャンプ場

タイトル詐欺みたいにりますが、基本的にはキャンプ場でブッシュクラフトはやるべきではないと思ってます。
「自然物が少なくそもそも出来ない」という理由もありますが、自然物は山では無限でも、管理されている場所では有限なのでそれを使うのは良いことではありません。
例え管理者に特別に許可を取っていても他人が見て勝手に真似をしたり「あそこでブッシュクラフトしてる人いた」と噂が立つのも管理者にとっては嬉しい話ではないでしょう。
ブッシュクラフトを知らない人が間違った方法で真似てしまうと怪我や火事を起こす危険もあります。

もちろん管理者が「ブッシュクラフトできます」と謳っているキャンプ場なら別ですが。

ブッシュクラフトができる場所

じゃあどこでブッシュクラフトできるの?って言われると "許可をもらっている野山" としか言えません。えぇ、こういうWEBという公の場では "許可をもらっている野山" としか言えません。えぇえぇ。
日本の土地は「共有地」と「私有地」がありますが、法律上?ブッシュクラフトができるのは「火気の使用許可がある共有地」か「許可をもらっている私有地」の2つになります。
そんな場所無いに等しいですが、問題を起こさなければ罰するに至らない場所はあるみたいですね。ボソッ

基本的に野山や河川敷などの場所はクローズドな情報で、口頭で伝えられる場所なのでSNSやWEB上で場所が特定されるような発言や発信はやめましょう。

ブッシュクラフトの始め方

決まった形に縛られずに"ブッシュクラフトっぽい" でも "ブッシュクラフトもどき"でも、各々好きなようにブッシュクラフト始めてみましょう。
詳しくは下記ブッシュクラフトの始め方ページを参照ください。

ブッシュクラフト関連YouTube

あまりYouTubeは見ないのです詳しくはないのですが、 "おすすめで表示されたからには人気であろう" YouTubeをご紹介。
基本英語ですがブッシュクラフトは言葉の壁を超えるので安心してください。

Oizumi Bush n' Blade

フィンランドでBushn' Bladeというカスタムナイフメーカーやネイチャーガイドをされている方で、ブッシュクラフトやナイフのレクチャー・メイキングの動画をアップされています。
日本語でブッシュクラフトを"本格的に"解説してくれている数少ない方。ここ数年では親の顔より見た顔。

オススメの動画

人に薦めるときには「ブッシュクラフトの教科書」と紹介しているくらいなので、「この動画がオススメ」というよりも「とりあえず全部見ろ」精神なので、僕が初めて観た動画をご紹介。

チャンネルを見る

Karamat Wilderness Ways

ブッシュクラフトの第一人者であるモースコハンスキーが所属するブッシュクラフト教室のチャンネル。
英語がわからないと見ていてもわかりにくいですが、存在は知っておきましょう。

オススメの動画

トライスティックの作成動画になります。ブッシュクラフトの第一人者のナイフ捌きを見て勉強しましょう。
埋め込みが禁止されているので上記リンクからご視聴ください。

チャンネルを見る

Ray Mears & Woodlore Ltd.

ブッシュクラフトのもう一人の第一人者であるレイミアーズのチャンネル。
こちらも英語力が必須ですが存在は知っておきましょう。

オススメの動画

着火方法のハウツー動画になります。英語ですが見ているだけでもなんとなくわかると思います。

チャンネルを見る

DonVonGun

個人的に大好きなおっちゃん。黙々とノスタルジックに撮ってると思ったらいきなりヘビメタよろしくはっちゃけたりする。
ワンちゃんと色々なパターンのブッシュクラフトをしたり、キャビンをクラフトしたり。
カービングのインストラクターをしていたりするのでクラフトの技術もピカイチ。

オススメの動画

3日間ブッシュクラフトをしている動画のロケーション1の動画。この後のロケーション2、ロケーション3も必見。

チャンネルを見る

Bertram - Craft and Wilderness

無言で黙々と作業している姿を撮る系。スキルレベルが高すぎて逆に参考にならない系ブッシュクラフター。
元ブッシュクラフトのインストラクターで、木彫や鍛冶などブッシュクラフトに関連することを職業にしているのでとにかくスキルも設備も超高度。

オススメの動画

デンマークで6日間ブッシュクラフトをしている動画。掲載時で2522万回再生。

チャンネルを見る

TAアウトドア

この方もキャビンを作ったりしている方。
釣りのチャンネルもやってるらしい。

オススメの動画

ポーランドの軍幕でブッシュクラフトをしている動画。

チャンネルを見る

Far North Bushcraft And Survival

ブッシュクラフトのスキルを探しているとよく見かける方。見るブッシュクラフト動画というよりも知るブッシュクラフト動画。焚き火関係が多め。
英語で解説しているので多少英語の知識も必要。リスニングに慣れている方なら気合と根性で理解できる…はず?

オススメの動画

本当に自然にあるものだけで火起こしをする動画。これぞ火打ち石だ。おっちゃんの髭が火口にしか見えない。

チャンネルを見る