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夏キャンプの暑さ対策

  • 作成日
  • 編集日2024-07-04

栄養に係る真面目な話から、暑さを乗り切るテクニックまで豊富に伝授します。

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概要

夏キャンプに関連したページでも暑さ対策に関わることを書いているので、そちらも参考にしてみましょう。

塩分について

日本高血圧学会減塩委員会という会では塩分について「日本人は必要量をはるかに超えているから、意識的に塩分摂取を増やす必要はありません。」とも記しています。

夏は発汗により塩分(ここではナトリウムのことを「塩分」と記載します)やカリウムなどのミネラルがいくらか失われますが,日本人の食塩摂取量は平均1日10グラム程度と多く,必要量をはるかに超えています。高血圧の人は,原則として夏でも適切な減塩が必要で,1日6グラム未満が望まれます。

なお,通常の食事を摂っている方は,意識的に塩分摂取を増やす必要はありません。日頃から減塩を心がけている方や高血圧などで薬を服用中の方は,適切な水分と塩分補給についてかかりつけの先生にご相談下さい。

引用元:日本高血圧学会減塩委員会

汗に含まれる塩分は0.3%程度らしいので、大汗かきでない限りガツガツした塩分摂取はしなくても問題ありません。
ですが体質や食生活に左右されるとは言え、室内にいるよりも確実に汗をかいて塩分を消費しているので、自分に合った塩分摂取は心がけましょう。

スポーツドリンクの注意点

夏は水分補給としてスポーツドリンクを飲みがちですが、スポーツドリンクは糖質が多く含まれており、糖質の分解にビタミンB1を使ってしまいます。
そしてビタミン不足になると倦怠感を感じやすくなります。
また上記でも出た塩分補給としても過剰摂取の原因にもなります。

ですがスポーツドリンクは身体への吸収も早く、糖質はエネルギー補給には向いているので「少量ずつ飲む」や「水で薄める」など工夫して接種するようにしましょう。

また身体への吸収が早いことで、お酒を飲みんだ後にスポーツドリンクを飲むとお酒も一緒に巡ってしまうので注意しましょう。

最適な水分補給

水分補給には向いている飲み物は、水・麦茶・炭酸水などです。
お茶・紅茶・珈琲などカフェインが含まれている飲み物は利尿作用があるので、補給という観点では向いていません。
また水分の多い野菜や果物を接種するのもオススメです。
※麦茶にはカフェインが含まれていません。

「俺は水なんか飲まねぇ」という屈強な男性も、体調が悪くなった時はスポーツドリンクやお茶ではなく、水・麦茶・炭酸水などにしておきましょう。

また水分補給で大事なのが、喉が渇く前に飲むことです。
喉が渇いている状態は既に水分が足りていないというサインなのでこまめに飲むようにしましょう。

水分補給の量としては、体重1kgにつき約35mlが必要と言われています。
40kgで1.4L、50kgで1.7L、60kgで2.1L、70kgで2.4Lの計算になりますが、汗をかく分多く接種する必要があります。
絶対に必要な量ではありませんが、倦怠感が出たときのためにも覚えておきましょう。

霧吹き活用

水分が蒸発する際に気化熱によって熱を奪う法則を取り入れた方法で、霧吹きでミストを身体にかけて、うちわなどで扇ぐことで表面温度や体感温度を下げられます。
よくあるミスト効果に近いですが、病院で熱中症の患者さんにも行う方法なのでオススメです。

実際に熱中症患者さんが病院に来た時は霧吹きで体に水をかけ、扇風機で体を冷やす場合もあります。もっともこれは重症な場合ですが、予防にも使えますので高齢の方、お子さんの方、年齢問わずぜひ利用されてみてください。

引用元:あまが台ファミリークリニック

化粧品用などの小さいスプレーボトルは噴射の粒が大きいので、微粒子タイプのスプレーがオススメです。

タープの活用術

またタープを居住区が影になるように設置するのが一般的ですが、テントを日差しから守っても効果があります。
テントが直射日光を浴び続けてテント内の温度が上がるのを防いでくれる方法で、ベンチレーションが少ないテントやコットン・ポリコットンのテントにおすすめの方法。
ちなみにこれはテントの外側に空気の層が出来るので冬の寒さ対策にも使えます。

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こんな感じ

テントの換気術

テントの換気で入口を開けておくことがありますが、風がある時は前後の入口を3/1~3/2程度開けることで空気の流れがよくなります。
一般的なテントは前後の入口で開け閉めのジッパーの位置が逆なので、車の換気でも使われる対角線上の窓を開けるのと同じ原理で、テント内を満遍なく空気が通ってくれます。

標高の高い場所について

よく見かけるのが「標高が高くなるほど気温が下がるので標高の高い場所でキャンプするといい」という情報ですが、これは間違ってはいませんが誤解があります。
標高の温度差は計算式だけで言うと海面と富士山山頂で8℃なので、キャンプ場の違いで出る温度差は微々たるものです。

また風がある日は涼しく感じらるように風の有無や日陰の多さにも左右されます。
さらに標高は高いが危険な虫が湧く場所もあると思うので、「標高が高い=涼しい」の認識でキャンプ場を選ぶのは危険です。

その他

認知している方も多そうな対策も軽く書いておきます。

保冷剤扇風機

野外では体感温度が全然違いエアコン並みの恩恵を受けれる携帯扇風機ですが、扇風機の後ろに保冷剤を置くことで、まさにエアコン化させることができます。
携帯扇風機の種類によっては不可能なこともありますが、活用できる時はやってみましょう。

冷足湯

保冷剤や数個の氷などを水と一緒にバケツなどに入れて作る冷やし足湯です。
行動の邪魔になることが少なく、確実な冷やしが楽しめます。
面倒ですが、1度やると病みつきになるくらい気持ちいいです。

黒は熱を吸収する

夏場の黒い車はボンネットで目玉焼きが焼けるほど熱を蓄積します。
国立環境研究の記録によると白と黒の服で表面温度は20℃以上の差が出たそうです。

白色のシャツの表面温度が気温に近いままほぼ変わらなかったのに対し、黒色や深緑色のシャツは50℃を超えました。その差は実に20℃以上。

引用元:国立環境研究

黒だけでなく深緑や紺などの色の濃い服も同じように熱を吸収するので注意しましょう。

日焼け注意

夏場に注意するのはもちろんですが、4~5月でも真っ赤になるレベルで日焼けすることがあるので注意しましょう。
夏は熱いからと肌を出しがちですが、日焼け対策だけでなく虫刺され対策としても長袖の服を着るようにしましょう。